第I部 アダム・スミスの書棚の世界

 第I部では、アダム・スミスが育んだ豊富な知をうかがい知るべく、彼の書棚の世界へと誘います。まずI-Iでは、スミスが蔵書をどのように管理していたのかが分かる資料に着目します。続くI-II~I-VIでは、実際にスミスが所蔵していた書籍の中から、イタリア文学・芸術、旅行記、博物誌、幾何学の分野の書籍、同時代の知識人で、スミスとの交流のあったデイヴィッド・ヒュームの著作、また旧蔵者の読書の痕跡である書入れの残された書籍、美しい装丁を有するマニュスクリプト(手稿資料)、そしてスミスの著作として著名な『国富論』(初版本)を紹介します。